【Book】魔法のハイヒール ジミー チュウ ストーリー/ローレン・ゴールドステイン・クロウ

ドラマ「SEX AND THE CITY」のなかで、シューマニアの象徴として挙げられるブランド名。

マノロ・ブラニク、そしてジミー・チュウ。

私たち日本人の多くは、このドラマでジミー・チュウという名を知ったのではないでしょうか?
その登場にはもちろん、裏があったわけです。


魔法のハイヒール ジミー チュウ ストーリー/ローレン・ゴールドステイン・クロウ(著)、

Amazonなど、本の紹介テキストとしては

”英国王室にその技術を見初められたロンドンの靴職人、ジミー・チュウと英「ヴォーグ」誌のアクセサリー・エディター、タマラ・メロンとの出会いが生んだ、ラグジュアリーシューズの代名詞「ジミーチュウ」。美しいだけでなく、長時間履いても痛くない、疲れない。女性の脚をエレガントに支え続ける「ジミーチュウ」の“魔法のような一足”はどのように生まれたのか?感動の物語がここに。”

とあるのですが、実際のところはかなりドロドロした話です。

ジミー・チュウというブランドは、現実としてはその名を冠したジミー・チュウ氏は関わっていないこと。
それも、かなり初期の段階で。

キーとなる人物は、タマラ・メロン氏。

マレーシア出身の一靴職人だったジミー・チュウ氏を見出し、株式の権利を半分持つことで会社を共同設立した人物です。
ジミー・チュウ氏よりも彼女が常に前に出ていて、自身がファッションアイコンとして、ジミー・チュウの香水の広告にも登場しています。

ついには、彼女自身もジミー・チュウを去ることが昨年11月に発表されました。

ジミー・チュウは今後どうなっていくのでしょうね。プレタポルテ部門の初期から関わってきた、ジミー・チュウ氏の遠い親族でもあるサンドラは引き続きクリエイティブディレクターとして残る模様。

本としては、「堕落する高級ブランド」の方が格段に読み応えありでした。
この本を読んで、クリスチャン・ルブタンが規模を拡大したがらない理由が少しわかりました。。。

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