ドキュメンタリーフィルム「I am Happy(私は幸せ)」試写会@ブラジル大使館

木曜日は、あっちこっちと伺ったのち、夜はブラジル大使館へ。

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ドキュメンタリーフィルム「I am Happy(私は幸せ)」の試写会に出席してきました。

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撮影が行われたのは、ブラジルのファベーラ。いわゆる、スラム街です。

私はこの作品で初めて知ったのですが、海沿いのコパカパーナはお金持ちの人がいる街。そこから長く険しい坂を上った上に作られているファベーラは、低収入の人たちが住む場所。サンパウロの街はその生まれや経済力で住む場所が大きく分かれているのです。

ブラジルという国が実は世界で最後に奴隷制度を廃止した国で、同じブラジル人であっても白人系と黒人系では差別があるなど、新たな経済圏として南米随一の勢いを持つブラジルの悲しい現実を映し出しています。

しかし、ファベーラに住む人たちは、麻薬取引が行われ、銃声が鳴り響くなかで暮らしながらも「私は幸せ」だと口にします。

20代の女性監督が自分の目の高さで、ファベーラの内側から見つめた彼らの「幸せ」の理由。
なぜ幸せななのか?幸せとはどうして生まれるのか? 自分にとっての幸せとは何なのか?

この人が、監督の梅若ソラヤさん。

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ブラジル人とのハーフ、、、ではなく、レバノン人のお母さんと日本人のお父さんの下に生まれた人です。

プリンストン大学の奨学金を得て撮影を始めたのですが、そのきっかけはブラジルの音楽や文化が好きだったから、というシンプルな理由から。最初から人種や貧困の問題を取り上げよう!とは思っていなかったといいます。

「幸せというものが自分で作り出せる、見出せるという考え方は、私にとってとても貴重なものだった」

この作品では、最初に「幸せ」と語られてから2年後の姿も撮っています。
「幸せ」と語った人たちが全て夢をかなえられるわけではない。でも、ちゃんと新しい「幸せ」を手に入れている。

日本では言霊といって、悪いことばかり言っていると悪いことが起きるし、良いことを言っているとそのことが本当になるという考え方があります。

厳しい環境下では難しいことですが、彼らが笑顔で口にし、必ずしも思い描いた幸せでなくともしっかり手にしていく姿を見て、自分の言霊がちょっと腐ってるなぁと反省。

このドキュメンタリーの利益は、作中にも登場するグラフィティー・アーティストのAcmeがファヴェーラに住んでいる若者たちのための教育活動のサポートに使われています。

「I am Happy」は、2月25日、26日の2日間、渋谷のアップリンクファクトリーにて上映されます。
ブラジルを取材したドキュメンタリーというのも珍しいですが、ファベーラの奥深く住んで撮影した作品はさらに稀です。
これから、ブラジルは2014年にはワールドカップ、続いて2016年にはオリンピックと世界から注目を集める場所となります。

I am Happy(私は幸せ)
2月25日(土)16:00~/19:00~
2月26日(日)16:00~/19:00~

当日は監督のトーク、サンバ音楽のライブ、カポエイラのパフォーマンスも行われます。
前売り1500円、当日2000円
(前売り券はstreetwitness@gmail.comに連絡すると購入できます)

Special Screening:
at UPLINK FACTORY
February 25th(sat.)4pm and 7pm
February 26th(sun.)4pm and 7pm
with Q&A and Special perfomance by Capoeira Zoador and samba musicians.
Advanced ticket/1500JPY
Day ticket/2000JPY
(For advanced tickets please contact:streetwitness@gmail.com)

予告編



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