【日本経済新聞社・日経スタイル】店舗限定や早期予約 欧州名店も驚く最新Xマスケーキ

日本経済新聞社の日経スタイルに、クリスマスケーキについての記事を執筆しました。

 

【日本経済新聞社・日経スタイル】店舗限定や早期予約 欧州名店も驚く最新Xマスケーキ

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO23927010X21C17A1000001?channel=DF260120166489

 

今回の企画のスタート時のテーマは「クリスマスケーキの予約、早くね?」でした。

私の場合、媒体側からのリクエストで取材にいくこともありますが、ほぼ9割が自分発信の企画です。

企画とは、「何の取材をどこの会社にどんな内容で聞いてきて、どういう記事にするのか」をつくることです。そう、ライターと一言にいっても、様々なスタイルがあります。

発表会や新店舗の紹介など、1社や1店舗の出来事についてそのまま紹介する「ストレートニュース」も企画・執筆していますが、今回のような日経スタイルや、以前担当していた日経PLUS1の「ゼロからはじめます」(4人のライターで回り持ちで、連載は終了)などは複数の取材先にあたり、1つの出来事を多角的に紹介するスタイル。

どちらがどう面白いかというのはそれぞれですが、元々は雑誌編集者だった私としては、同じ時期に複数の会社や人物が同じ出来事に対してどういう考えで向き合っているのかを伺い、編んでいくことは作業中は大変だけど、Web記事でも雑誌に近い表現だと思っています。もちろん、面で見せる雑誌に対し、縦スクロールで伝えるWeb記事は読者が1度に目に入る情報量も限られています。また、新聞社のサイト内のため、表現もストレートで装飾もなく、文節の区切りなどもまた違うのですが。

そして、何より大切なのが、自分が伝えたい事実について的確なコメントをいただける相手に出会えるかどうか。今回の場合は、8月下旬ごろから始まるクリスマスケーキの発表会に参加し、配布される資料や発表会でのケーキの内容、そして各社の広報担当者や外部のPR会社、パティシエの方などとお話するなかで少しずつ拾い集めたものをキーにしています。

残念ながらコメントをいただける状況だったものの、バランスを考えて最終的にお願いしなかった店舗もあります。

そして、完成した原稿を担当編集者のOさんにチェックしていただいたところ、「各デパートで限定のクリスマスケーキがあるってことの方が面白い」とコメント。

これは、目から鱗が落ちる思いでした。

スイーツに限らず、コスメやファッションなど女性ターゲットの消費財の分野では、店舗限定の商品は珍しくありません。ポップアップショップができればその店でしか買えない限定の商品が発売され、有名ベーカリーなどでは●●デパートでしか買えない商品というのはざらです。でも、それは私が知っている「定番」「定石」であり、男性読者の代表である編集担当Oさんからすると「へー、面白い!」ということだったのです。

そこから、記事の順番が変わり、限定のクリスマスケーキの話が前に出て、予約の日程については後ろになりました。その分、予約に関するトピックスは減っています。

そんなやりとりを経て、完成したこちらの原稿。スイーツ好きの女性にとっては「え、知ってるよそんな話!」かもしれませんが、最新の限定クリスマスケーキの紹介と、海外ブランドがどうやって日本の各デパート限定ケーキに対応しているか?というのは初耳ではないでしょうか。フレデリック・カッセルさんとブボ・バルセロナ様には本当に実情を語っていただきました。

今回の取材で最も印象的だったのは、フレデリック・カッセルさんと予約についてお話したこと。

フレデリック・カッセルさん。取材時は会議室だったため、発表会の会場のテラスで撮影させていただきました。このあといろんな媒体の方が同じ位置で撮ってるので、似た写真が載っているかと。発表会場の立ち位置が顔に影が出ちゃうところで・・・。夕刻間際でしたがよかった!

「(カッセルさんのお店がある銀座三越など)日本のクリスマスケーキの予約は、10月1日から始まるんですよ」とお伝えしたところ、本当に「顎がはずれる」という表現がぴったりなぐらい驚愕の表情をいただきました。日本でもそこから予約するのは稀なパターンなんですけれど、それぐらい特別なクリスマスケーキは数が少ないんです。

デパート側も、店舗がなくても、より特別なクリスマスケーキを顧客に提供したいという努力をしています。来年からはぜひ10月1日から予約できるクリスマスケーキのカタログもごひいきに。9月中旬には出そろいますよ。



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