自己顕示欲もここまできた…フランシス・マクドーマンドのオスカー像盗難の犯人のやり口は他人事じゃない

昨年の超大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ問題から「#MeToo (私も被害に遭いました と告白する投稿につける)」や「 #TimesUp (もう性的差別を我慢したり、泣き寝入りすることはもうやめよう)」なんてハッシュタグが浸透するなど、性差別に対するムーブメントが巻き起こった映画界。各映画賞の発表会場でもその影響は多々あり、影響力の高さでいうと間違いなく世界の映画祭の最高峰であるの会場で、最優秀主演女優賞に輝いたフランシス・マクドーマンドの言葉はそれを締めくくるスバラシイものでした。

さて、そんな感動を与えてくれたフランシスに、アフターパーティで災難が起きます。

 

なんと、獲得したばかりのオスカー像が盗まれた!!

 

おまけに、その男は自分が獲得したものとしてSNSに投稿・・・。

 

■事件は現場で起こっており、その様子は記事よりも早くSNSで拡散される時代

現場となったパーティ会場にはあらゆるメディアのエンタテインメント担当者たちも出席しているわけですが、記事にするより前に、SNSで発信してしまうのがいまの時代っぽい。

その奪い取る現場での顛末をNY Timesのカルチャー担当のCara Buckleyがツイートしたことで、世界中に知られることとなります。

 

「授賞式後に行われるガバナーズボウルというパーティでセキュリティスタッフがこの男を探していて、会場となったウォルフガング・パックのカメラマンが彼を捕まえ、オスカー像は戻ってきた。しかし、彼は会場内に再び消えてしまいました。当のフランシスはもう彼はほおっておいてといった・・・」

 

 

犯人はTerry Briant(テリー・ブライアント)という男で、DJ Matariとも名乗っているようです。

 

そのプロフィールは、自称「Producer,Alist Entertainment journalist,TV Film & Music Producer,A&E Editor Actor,TV Host,UN Ambassador」。

 

プロデューサーで、Aリストのジャーナリスト、TV番組と音楽のプロデューサー

エディターで俳優、TVホスト(司会)

 

おまけに国連のアンバサダー!

 

えー、アメリカで一番影響力があるテレビ司会者のオプラ・ウィンフリーでもここまで書きませんよ。

 

恐ろしいのが、この男はオスカー会場にはさすがに入れなかったものの、オスカー会場にきたよとまずライブ中継をしていて、FB上の「友人」からは「Congratulations!」とお祝いのコメントまでついています。

そしてさらに、チケットを買ったのか、もらったかして正式にアカデミー賞の公式のアフターパーティに入り込み、オスカー像をゲット。「音楽賞で獲った」などと投稿する動画でも、アカデミー賞の司会を行ったジミー・キンメル主催のパーティの場所の情報や、ここ以外のパーティ情報がないかとも語っていて怪しいことこのうえなし。

 

■有名人との2ショット写真投稿者には要注意?

 

Variety誌のサイトによると、ブライアントは47歳で、強盗や暴行、車泥棒の前科の記録がある人物。この男のFacebookページには著名人との写真もアップされていて、どこかのパーティで遭遇したらしきクエンティン・タランティーノと撮ったものも。

タランティーノといえば、ハーヴェイ・ワインスタインに当時のガールフレンドのミラ・ソルヴィーノがセクハラされていたのに、彼への恩義からか、強く出てこなかったことが非難されています。もうしばらくは表舞台で活躍できそうもうないですね…

 

ブライアントのFacebook,InstagramなどのSNSにはタランティーノ以外にも、マライア・キャリー、パリス・ヒルトン、トム・クルーズ、セレーナ・ゴメス、ビヨンセ、チャニング・テイタム夫妻などなど、セレブと撮った写真だらけ。オスカーのアフターパーティに行ったのも今年だけではないようなので、セレブ気取りでやめておけばよかったものを、急になぜ本物のオスカー像で嘘を動画配信する暴挙に出たのかが気になります。

 

直近では「国連のアンバサダーに選ばれた」なんて投稿もあり、一体どうしてこんなことになっているのか? さすがにこれは合成かもしれませんが・・・。

まぁ言ってしまえば近いことは日本でも起きていて、私も何人も要注意とされている人を知っています。

残念ながらいつの時代にもこういう嘘をつきたがる人は一定数いるので、自分がまきこまれないようにすること、被害が拡大しないように自分が間違っても偽物が入り込むような情報を提供しないようには気をつけるしかないんですよね。。。

 

 

さて、テリー・ブライアントはなぜこんなことをやらかしたのか、続報を心待ちにしています(笑)。



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