都民の日の権利を行使! 東京都写真美術館で写真の歴史をさまざまな面から楽しむ展示2つ

東京都には「都民の日」というものがあり、その日は東京都民であれば都の施設の一部の入場が無料になるのですが、実際にはとくにチェックはなく、来場者は全員フリー。

私も東京都民になって久しいものの、今回初めてその特典を活用しにいってきました。

訪れたのは、東京都写真美術館。恵比寿駅から動く歩道を渡っていった先にある恵比寿ガーデンプレイス内にある美術館です。

いわいとしお×東京都写真美術館光と動きの100かいだてのいえ―19世紀の映像装置とメディアアートをつなぐ

まずは1つめ。

人気絵本作家・いわいとしおさんの『100かいだてのいえ』シリーズの世界を入口に、日本を代表するメディアアーティスト岩井俊雄さんでもある作家性を育てた過程や、写真や映像の発展の歴史も並行して振り返り、最後に最新のテクノロジーとアートを融合するとは?ということまでぎっしりみっちり体験できます。

これは、大人はもちろんですが、幼稚園や保育園ぐらいの仕組みがわかりはじめる子どもだと楽しいのはではないでしょうか。

入場待ちが20分ぐらいありましたが、もちろん無料なのもさることながら、これは人気なの納得。

鏡のあるボックスをのぞき込む形で今回の展示テーマを表現した100かいだてのいえ。

岩井俊雄 《かがみの100かいだてのいえ》 2022年 作家蔵

同じイラストでも、切り取る部分が違うだけで回したときに見え方が変わってくるという不思議な体験。

Amazonで本販売中です。

「ちか100かいだてのいえ」

「100かいだてのいえ」

TOPコレクション 見ることの重奏

2024.7.18(木)—10.6(日)

出品作家|
ベレニス ・ アボット、ウジェーヌ ・ アジェ、アンナ ・ アトキンス、チェン ・ ウェイ、スコット ・ ハイド、アンドレ ・ ケルテス、ウィリアム ・ クライン、奈良原 一高、マン ・ レイ、杉浦 邦恵、 モーリス ・ タバール、寺田 真由美、マイナー ・ ホワイト、山崎 博

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投稿当日が終了日なのですが、写真って複製できるけれど、実際のプリントするところまでが作品なので、オリジナルはナンバーが打ってあるし。これは版画やステンシル作品でもいえることですね。

ウィリアム ・ クライン、マン・レイなど素人の私でも知ってる超有名写真家をはじめ、東京都写真美術館が所蔵する作品のなかから「見ることの重奏」をテーマに、見るということを問い直す展示。

ここからが誰の作品です、となくとも、切れ目がわかる作品群。

ちょうどこれを書いているいま、写真プロジェクト「T3」の展示を駆け足でしたが見てきたばかりなのですが、これを先に見ていて心の感度がちょっとあがっていたおかげで追いつけた部分もあり。やはり、知的刺激を持つことは意識して大切にしないと、ついつい雑になってしまいますね。

いわいとしおさんの展示は11月6日までなので、未見の方はぜひ。私ももう一度ゆっくり見たいな。

東京都写真美術館 https://topmuseum.jp



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