詩人の谷川俊太郎さんが亡くなられた。
谷川さんといえば、私の世代では教科書に載っていた「朝のリレー」という詩が入口という人が多いのではないでしょうか。
私の次の記憶は、大学生のときに装丁の美しさに惹かれて買った本。たぶん実家に置いてきてしまったのですが、それまで本は内容で買っていたのに、その佇まいに引き寄せられて買うという初めての体験をしたのでした。
90代で亡くなるというのは、本当にその語るべき逸話の宝庫。私の祖母は105歳で亡くなったのですが、葬儀でお坊さんがお話するのもほぼ伝説や民話を語るような雰囲気で。それぐらい、時代が違うんですよね。1世紀近くをその大半を創作しながら生きるってどんな感じなのでしょうか。
その著作はたくさんありますが、元上司の母校の校歌の作詞も手掛けられていたそうです。東京都下の学校ですが、ベビーブーム世代の頃の学校なので、都内といえども少子化の影響ですでに閉校。もう歌われることがなくなった校歌。
でも、その歌詞がまた不思議なかんじで。私の母校は戦前からある学校なので、校歌も昔の言葉遣い(まず、「弓弦の響き 勇ましく」からはじまるところで、小学校1年生には意味不明)覚えるのに苦労した分、いまだに歌えるのですが。
「田無市立西原小学校校歌」作詞 谷川俊太郎 作曲 牛腸征司
教室は宇宙船 どこへだってゆける
けやきのこずえにつづくあおぞら
大きなゆめをもとう 西原のぼくとわたし
教室は魔法の部屋 だれとだってあえる
昨日と明日にひびく歌声
ゆたかな心をもとう 西原のぼくとわたし
教室は小さな国 なんだってできる
ひとりひとりが力合わせて
正しい世界めざす 西原のぼくとわたし