80年代の熱狂をフランス基準で読み解く「80年代」展がフランスの装飾芸術美術館で開催中/Découvrez l’exposition « Années 80. Mode, design et graphisme en France »

2021年から続くY2Kトレンドの次に何が来るのか? その答えは、この秋冬のコレクションでも見えてきました。

どうやら1980年代・90年代のカルチャーやファッションに注目が集まっています。

先にアップしたグッチのコレクションがまさにそれで、パワーショルダーや構築的なシルエット、ビビットな色づかい…。いまのOver40には懐かしいテイストで、Z世代をはじめとする若年層には目新しさがある。

 

美術館のキュレーターは、世のムードを読み解くプロフェッショナルの職業の1つ。最短でも1年以上前から企画し、展示する作品を集めるわけです。そんな読みがばっちり当たったのが、10月よりフランス・パリの装飾芸術美術館にて開催中の「Années 80. Mode, design et graphisme en France」、直訳すると「80年代展、フランスのデザインとグラフィック」ですね。

 

ANNÉES 80. MODEDESIGN ET GRAPHISME EN FRANCE
Du 13 octobre 2022 au 16 avril 2023

2022年10月13日にはじまったこの展示では、オブジェ、家具、ファッション、ポスター、写真、ミュージックビデオ、レコードスリーブ、同人誌など、700点の展示作品を通してポストモダニズムがあらゆる芸術の可能性を切り開いた、折衷主義の代名詞ともいえるこの狂乱の時代を振り返るというもの。

プレス資料から読み解くと、対象とされている期間は、1981年のミッテランの選挙から1989年のベルリンの壁の崩壊の10年で、フランスにとっても政治的・経済的な転換点でもあった時期。1980年代には、表現の自由を助長する文脈の中でオリヴィエ・ガニエール、エリザベス・ガルースト、マッティア・ボネッティ、フィリップ・スタルク、マーティン・セケリーといった新たな世代のデザイナーが世に出てきた。ジャン・ポール・ゴルチエやティエリー・ミュグレーといった”スーパースター “と呼ばれるファッションデザイナーも台頭。パリのナイトライフを満喫する遊び人たちによってニューウェーブからポストパンク、ヒップホップまでパーティから生まれてきました。

そんなフランスにおけるパワフルな80年代を体系的に分析している展示。

 

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嗚呼、これは観たい!!! 絶対に日本には回ってこない展示だろうなぁ…。

 

 

 

ANNÉES 80. MODE, DESIGN ET GRAPHISME EN FRANCE

https://madparis.fr/ExpoAnnees80



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