鈴木マサルの展覧会 2024 in 京都 「テキスタイルの表と裏 -Looking through the overlays- 」が開催中

テキスタイルデザイナー、鈴木マサルさんの展覧会「テキスタイルの表と裏 -Looking through the overlays-」が2024年3月31日(日)まで、京都市内6つの会場で開催中です。

残念ながら私は伺えそうもないのですが、鈴木さんのPRをお手伝いしている方からレポートが届いたのでシェアします。
※敬称など一部表現を変更している部分があります。

京都の街のあちこちで同時多発的に開催というなかなかない感じの展示なので、もし京都に行く予定があるときは目的地の近くで見られるかもしれません。



 メイン会場:NEUTRAL 堀川新文化ビルヂング2F

会期:2024年3月16日(土)〜3月31日(日)
メイン会場:NEUTRAL  [京都市上京区皀莢町287 堀川新文化ビルヂング 2F] 開場時間 10:00-19:00

メイン会場となる堀川新文化ビルヂング2Fにある ギャラリースペースNEUTRAL(京都市上京区)では、新作テキスタイルによるインスタレーションを実施しています。
展示されている新作は、2023年6月に発表した「表と裏がない」両面シルクスクリーンプリントにて表現したテキスタイルをベースにアップデート。デジタルプリント手法を導入しリピート(模様の繰り返し)が無い、幅150㎝、長さ30mを超える一枚絵のようなテキスタイル作品です。

京都初の展覧会ということもあり、鈴木さんが京都らしいデザインソースを取り入れたいと考える中で、リピートの無い生地の反物と物語が次々に展開していく絵巻物との相似性に辿り着きました。絵巻物の中でも漫画やアニメーションのルーツとされる「鳥獣人物戯画」に着目し、4巻構成の中でも昔の動物図鑑と例えられている「乙巻」からインスピレーションを得て、伝統と現代が融合したデザインを創り上げました。

 

サテライト会場

このほか、ARIA KYOTO STORE、Kanon interior fabrics、Karimoku Commons Kyoto、むす美 京都店、aRC FURNITURE POINTの5つのサテライト会場にて、それぞれのテーマで鈴木マサルさんとコラボレーションした作品や新作アイテムを展示販売しています。


Karimoku Commons Kyoto

テキスタイルと石巻工房 by Karimokuコラボレーション
2023年6月にKarimoku Commons Tokyoで発表した作品を京都で初披露。「裏と表が無い」新たな概念のテキスタイル作品と、石巻工房 by Karimokuに鈴木がペイントデザインを施したスツールのほか、Ra bird(鳥のオブジェ)を展示、受注販売。

Kanon interior fabrics

新作ラグ
鈴木マサルさんのオリジナルブランドOTTAIPNUの生地を使用したカーテンの受注販売のほか、この展示のために制作されたオリジナルのラグ、マットが登場。上空から見た京都の街並みをモチーフにしたデザイン。

ARIA KYOTO STORE

新作刺繍テキスタイルによる張り地スツール
本展に合わせ制作した新作の刺繍テキスタイルを秋田木工の名作スツールNo.202に張ったオリジナルスツールを展示販売。

 

むす美 京都

新作風呂敷
風呂敷専門メーカーである山田繊維株式会社が運営する「むす美」では、鈴木マサルのデザインによる両面にプリントを施した風呂敷「ダブルフェイス」の新作をはじめ、これまで発表したコレクションを一同に展示販売します。鈴木による手描きによるアートパネルも展示。

 

aRC FURNTURE POINT 

MARENCO   MASARU SUZUKI 
ショーウィンドウに、鈴木が2014年にアルフレックスとコラボレーションした「MARENCO(マレンコ)」がOTTAIPNUのテキスタイルと共に展示。※展示のみ

 

 

 

会場の位置マップ

 

 

「テキスタイルの表と裏」 – Looking through the overlays –

テキスタイルには表と裏があります。もちろん両面使いを意識した織物などもありますが平坦な形状のテキスタイルには必然的に表と裏が存在します。
人と外界との間に常に存在し、私たちに常に触れ、その身近さを感じさせるテキスタイルという素材。そういう人との距離が圧倒的に近い素材には表や裏がない方が良いと思います。服などは表側だけを装飾している事実に気づきますし、空間に設置される時も概ね背中に壁や窓を背負い、場所が限定されます。もしもテキスタイルに裏表の概念がなくなれば使い方もマインドも自由になり、色々なことから開放されるのではないかと思います。
今回の展示では、昨年 Karimoku Commons Tokyo にて開催した展覧会で発表した「表と裏がない」両面シルクスクリーンプリントにて表現したテキスタイルをベースにアップデートし、デジタルプリント手法を導入して制作したテキスタイルを発表します。
新たにリピート ( 模様の繰り返し ) が無い 30m を超えるデジタルプリントならではの一枚絵のようなテキスタイルを制作し、会場を埋め尽くします。
京都初の展覧会ということもあり、京都らしいデザインソースを取り入れたいと考える中で、リピートの無い生地の反物と物語が次々に展開していく絵巻物との相似性に辿り着きました。絵巻物の中でも漫画やアニメーションのルーツとされる「鳥獣人物戯画」に着目し、4巻構成の中でも昔の動物図鑑と例えられている「乙巻」からインスピレーションを得て、伝統と現代が融合したデザインを創り上げました。
制作は京都の染工場「浜田染工」にて実用に向けてテスト中の顔料(ピグメント)インクジェットプリントシステムにて制作していただきました。顔料によるデジタルプリントは水をほぼ使うことなく、排水も最小限に抑えられ、最も環境に配慮したプリント手法として近年注目を集めています。
「表と裏をなくす」ことによってテキスタイルの在り方をより自由にするというコンセプトはそのままに、プリントテキスタイルが持つ可能性や領域を拡張したいという想いが詰まった展示となります。
テキスタイルが持つ身体性や空間性を実際に感じるために是非、会場までご来場ください。

2024 年 2 月 鈴木マサル

 

主催:鈴木マサル展 実行委員会
(inu/UNPIATTO Inc./ARIA/カノン/カリモク家具/むす美)
企画:UNPIATTO Inc / inu
展示コーディネイト:藤本美紗子(inu)
協賛:ARIA /カノン/カリモク家具/むす美/ Oui Wine
グラフィックデザイン:玉田真望(inu)
映像:大木大輔
PR:山本真澄
生地制作協力:株式会社浜田染工
協力:NEUTRAL(運営:大垣書店)

 

 

 

 



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