宮部みゆき「誰か」

帰省の新幹線の中で読むために、東京駅で買ったのがこれ。
久々に宮部みゆきさんの作品を読みます。「理由」以来?
宮部みゆき「誰か Somebody」
宮部みゆき 誰か

某企業会長のプライベートドライバーだった男性が、自転車に轢かれて亡くなる。
犯人は逃亡、目撃者もなく、なぜ被害者がそこへ行ったのかもわからない。
会長の婿養子である主人公が、被害者の娘2人からの依頼で被害者の回顧録を作成するために事件に関わるなかで、被害者が隠し続けた過去が徐々に明らかになってくる。。。

タイトルの「誰か somebody」が意図するのは、犯人が誰か、ということではなく、誰かが~しているというニュアンスだと推測。追って、追われて、という絵的なものや、凄惨な殺人現場があるわけではなくても、ずしり、とくる内容はさすが宮部節。一番怖いのは人の心の隠れた裏側が見える瞬間なのかもしれません。

主人公の杉村三郎は、既刊の「名もなき毒」でも再登場するとのこと。近いうちに読みたいと思います。



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