その昔、ヨーロッパにおいて、香水はなんと薬として飲まれていたそうです。
そんな、驚きの逸話と、そこから生まれた最新の化粧品について、ロジェ・ガレの日本のオフィスにて伺ってきました。
ロジェ・ガレの方が会議室を用意してくださっていたのですが、入った瞬間猛烈にいい香り。
いやあ、女性ばかりの席なのでいい香りがするのはよくあるのですが、空間がいい香りって幸せですよね。その香りの源は、もちろんロジェ・ガレのパフューム。

ロジェ・ガレといえば、パリの一等地・サントノレ通り生まれのパフューマリーです。その創業は1862年ですが、なんとその歴史のスタートは1693年のこと。修道僧たちが考案した「アクアミラビリス」を天然の治療薬として考案。
それはなんと万能薬として位置づけられ、「アクアミラビリス(驚異の水)」と名付けられたことにもその威力を多くの人が感じたことがうかがわれます。
当時の使い方は、健康維持のために飲んだり、頭痛には振りかけたりとあらゆる方法で使われていたそうです。
その後、その秘密の配合を若きイタリア人調香師のジョバンニ・パオロ・フェミニスが受け継ぎ、1727年にはその特許をケルン大学医学部で取得。そこからアクアミラビリスは「オーデコロン」(フランス語で“ケルンの水”という意味)と呼ばれるようになり、フランスを中心にヨーロッパ、そして世界中で大流行。
その後19世紀にはナポレオン1世がどこでも持ち運べるように細い筒形の瓶を作らせ、行軍中に飲んでいたという逸話も残っているそうです。
ROGER et GALLETの見目麗しきラインナップ。一番左がブーツに差し込める形の細い瓶。
その飲み方が面白いんですよ。
角砂糖にたらして食べることで、感覚をとぎすませていたとか。それが尋常じゃない量の発注で、
月に60本
使っていたといわれています。
そこからも数多の出来事を経て、秘伝のレシピを引き継ぎ、1862年にロジェガレの1店舗目がパリにオープン。そこからさらに150年以上の時を経たいまも、広く知られる老舗ブランドとして健在です。
そして、そんな驚異の水にインスピレーションを受け、開発されたのがスキンケア製品の「オーラミラビリス」です。

そもそも、アクアミラビリスに含まれているのは、18種類の植物から抽出されたエッセンシャルオイル。
オレンジ果皮油(スイートオレンジ)、ニオイテンジクアオイ花油(ゼラニウム)、レモン果皮油(レモン)、マンダリンオレンジ果皮油(グリーンマンダリン)、パルマローザ油(パルマローザ)、レモングラス油(レモングラス)、ギンコウボク葉油(マグノリア)、ビターオレンジ葉/枝油(ビターオレンジ)、ラベンダー油(ラベンダー)、ラバンデュラハイブリダ油(ラバンジン)、コウスイガヤ油(シトロネラソウ)、ローズマリー葉油(ローズマリー)、タチジャコウソウ花/葉油(タイム)、ビターオレンジ花油(ネロリ)、アオモジ果実油(エキゾチックバーベナ)、ダマスクバラ花油(ダマスクローズ)。香料:フサヌススピカツス木油(サンダルウッド)、ベルガモット果実油(ベルガモット)
とまぁ、それなりに植物由来とされる製品の裏の成分表を見たことがある人ならばわかりますよね。
とんでもない数!
しかし、それはいまから300年近く前に特許を取ったほどの絶妙な配分。それは現代の化学でも証明され、ただの気分のものではなく、肌の活性化に効果があることが判明しています。
2017年1月に誕生した「アクアミラビリス」は、肌の細胞レベルまでアプローチできることが科学的に証明されているスキンケアライン。
肌は肌自体でも自動的に行っています。でも、この18種類のエッセンシャルオイルを配合したスキンケアラインを使うと、それがより促進されているということが研究により証明されています。
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